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空調分野アスベストに関するQ&A

Q1.アスベスト(石綿)とは?

「石綿」というように、溶岩が冷えて固まるうちに、結晶が細長く繊維状になった鉱物(太さは0.02~2μm)です。主成分はケイ酸マグネシウム塩です。折れにくく、耐摩耗性が強く、酸やアルカリなど化学薬品に溶けないうえ、燃えないという特徴があり、かつ安価であるため、様々な用途で巾広く使用されていました。現在はアスベスト含有製品(含有率1%以上)の生産が禁止されています。(今後更に含有率0.1%以上の製品の生産も禁止される方針)

Q2.アスベストが原因で発病する病気は?

アスベストを吸入することにより、発病する病気は大きく分けて以下の3つがあると言われています。アスベストが化学的にも物理的にも安定性が高いために、これらの潜伏期間が非常に長いという特徴があります。

  1. 石綿肺
    アスベストは繊維状の粉じんであるため、肺の組織に刺さりやすく、一度刺さると抜けにくいという特徴があります。石綿肺は、肺の組織に刺さると、組織が線維化(硬化)し、肺の機能が低下し、呼吸障害が生じる病気です。吸入した量や期間による違いはもちろんのこと、個人差がありますが、発病までの潜伏期間は10年以上と言われています。
  2. 肺ガン
    肺ガンを引き起こすメカニズムは十分に解明されていませんが、肺組織に刺さったアスベストの物理的刺激で発病すると言われています。また、たばこの煙などの発ガン性物質を同時に吸入すると発病しやすいという報告もあります。発病までの潜伏期間は10~40年と言われています。
  3. 悪性中皮腫
    アスベストの刺激により、肺を取り囲む胸膜、肝臓や胃などの消化器を取り囲む腹膜、心臓および大血管の起始部を覆う心膜にできる悪性腫瘍です。発病までの潜伏期間は20~50年と言われています。特に若い時期にアスベストを多量に吸い込むと発病しやすいという報告があります。
Q3.アスベストはどこに使用されていますか?

冒頭に記したような特徴からアスベストの用途は約3,000種と言われるほど多いのですが、使用量は90%近くが建材製品です(その他は自動車のブレーキおよびクラッチ、発熱する電化製品(ドライヤー等)の断熱材、化学プラント配管のパッキンなどの石綿工業製品)。現在はこれらのアスベスト含有製品の生産が禁止されています。

しかし、これらの建材製品は昭和30年頃から使われ始め、昭和40年代の高度成長期にはビルの高層化や鉄筋構造化に伴い、軽量耐火被覆材としてアスベストが多く使用され、これらが築後30年以上経過し、建て替えによる解体が増えることが見込まれており、解体時のアスベスト飛散が問題となります。特に昭和30年頃から昭和55年まで一部で行われていた吹きつけ石綿は劣化による飛散や解体時の多量飛散の恐れがあります。

Q4.アスベストの対策とは?

建築物解体作業による周辺環境汚染対策として「大気汚染防止法」により建築物解体時に解体作業場の隔離などの対策が義務づけられています。

また、作業従事者の健康対策としては、従来、石綿製品の生産や石綿の取り扱いに従事する方を対象として「特定化学物質障害予防規則」で措置していましたが、建築物の解体などの作業への措置の充実を図るため、アスベスト対策を独立させ、「石綿障害予防規則」が新規制定されました。

「石綿障害予防規則」および関連通達では、石綿または石綿製品の取り扱い作業および建築物、工作物の解体作業に対して以下のような対策が義務づけられています。(詳細は石綿障害予防規則等をご覧ください。)

石綿などを取り扱う業務に対する措置
Q5.アスベストを取り扱う作業時には、どのような呼吸用保護具を使用すればよいですか?

建築物または工作物の解体時は高濃度のアスベストが飛散するため、通常、粉じん作業で最も多く使用されている半面型防じんマスクでなく、より防護性の高い呼吸用保護具を使用することを推奨します。

作業内容によりアスベストの飛散濃度に違いがあり、適した呼吸用保護具を選択して使用してください。下図に推奨する呼吸用保護具を示しますので、ご参考にしてください。ただし、あくまで目安ですので、作業環境の濃度を把握し、適した呼吸用保護具を選択して使用してください。

推奨呼吸用保護具
Q6.Q5以外では、どのような作業時にマスク着用が推奨されますか?

上記の他、低濃度であるが、アスベストに暴露されるおそれがある以下のような作業では、上記Q5の呼吸用保護具の他、DS2、DL2、RS2、RL2以上の性能をもつ防じんマスクを推奨します。

【Q5以外の作業内容】

  • 解体作業前のアスベスト有無調査およびそれに伴う点検作業
  • ビルメンテナンス
  • アスベスト除去工事を行う前の準備作業
    • 養生前の清掃
    • アスベスト隔離養生作業
    • 負圧除じん装置の設置作業
    • エアーシャワー設置作業 など

Q5以外の作業内容や日常生活における呼吸用保護具としては、当社製品X-3502、X-3702(国家検定防じんマスク)を推奨します。
当社製品については、下記までお問い合わせください。

【総販売元】
バイリーンクリエイト株式会社
〒104-0045 東京都中央区築地五丁目6番4号 浜離宮三井ビルディング
TEL:03(4546)1188
大阪営業所
〒541-0056 大阪府大阪市中央区久太郎町三丁目5番19号 大阪ディーアイシービル
TEL:06(6121)9700

Q7.建物の解体・撤去作業時に、人体へ付着した粉じんを除去できますか?

当社製品の簡易設置型フィロシャワーは、人体へ付着したアスベスト粉じんを除去する装置になり、現在、アスベスト解体工事現場や除去作業現場等で導入されています。詳細は以下のとおりです。

  • 使用用途
    アスベストが使用された建物の解体やアスベストの除去作業を実施する際に、作業員が現場より外部へ退出する時に、人体に付着したアスベスト粉じんを除去する。
  • 製品特長
    • 移動時に本体が分割でき、コンパクト。
    • 軽量で持ち運びが容易。
    • 解体・撤去工事は比較的短期間で終了するため、飛散防止設備の設置撤去は迅速かつ簡便に行なう必要がある。
  • アスベスト対策効果
    • 解体工事では必須アイテム
    • 超高性能(HEPA)フィルタを内蔵し、0.3μm粒子を99.97%以上除去
  • 製品使用の適用条件
    • 一般の大気状態で使用であること
    • 一般的には-10℃~35℃の範囲であること
    • 屋内での使用であること

【フィロシャワーに関するお問合せ】
日本バイリーン株式会社
〒104-8423 東京都中央区築地五丁目6番4号 浜離宮三井ビルディング
空調資材本部
TEL:03(4546)1166 FAX:03(4546)1162

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